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医道審議会

2016年7月12日 (火)

医師・歯科医師に対する行政処分(医道審議会)で厳重注意(処分なし)とされた事例【行政事件】

事案の概要

児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反で逮捕・勾留された後に罰金刑(略式命令)を受けたことにより,行政処分の対象となった事案。

弁護活動と結果

弁明の聴取において,依頼者の行為が限りなく過失に近い態様のものであること等を指摘した結果,厳重注意(処分なし)となった。

http://www.kyodo-lo.jp/過去の解決例/

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2015年9月 8日 (火)

医師・歯科医師の犯罪と行政処分~医道審議会・その2~

総合内科専門医の言いたい放題」というブログで,医道審議会に関する以前の記事を取り上げていただきました。
上記のブログの中でご指摘いただいた点について,以前の記事より詳しく解説してみたいと思います。

まず,以前の記事のうち,

①医師や歯科医師の方が罰金以上の刑に処されると,その情報が法務省から厚生労働省に提供されます。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/02/h0224-1.html


については、

>①はあっています.

とのコメントをいただいていますが,念のため、少しだけ補足しますと,
医師の方が罰金以上の刑に処された場合,
(1) 公判請求され(=正式裁判によって)罰金以上の刑に処された場合については,全件,検察庁から厚生労働省に情報提供がされます。
(2) 略式手続によって罰金刑に処された場合については,
 ア 原則として検察庁から厚生労働省に情報提供がされます。
 イ ただし,軽微な事件については情報提供がされません。

次に,

②厚生労働省が処分対象者の医師・歯科医師に対し,①で情報提供を受けた事案について,事案報告書の提出を求めます。

について,上記のブログの中で

>②はビミョー.
>例えばスピード違反の罰金刑がすべて医道審議会にかかっていたら
>数が多すぎて,審査できないですよね?
>医道審議会にかけるべきかどうかは,基準があります.
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000024nfz-att/2r98520000024nvn.pdf


とのコメントをいただきました。

このご指摘についてですが,まず,すべてのスピード違反が罰金刑(=刑事罰)の対象となるわけではありません。
一般道路の場合,時速30km未満の速度超過については,反則金(=行政罰)を納付すれば,罰金刑(=刑事罰)を受けることはありません(道路交通法128条2項,125条1項)。

厚生労働大臣による行政処分の対象となる医師・歯科医師は、「罰金以上の刑に処せられた者」(医師法4条3号、歯科医師法4条3号)ですから、時速30km未満の速度超過で反則金(=行政罰)を納付してもこれには該当せず、医道審議会にはかかりません。

ただ,時速30km以上の速度超過で略式手続により罰金刑に処された場合に,
上記(2)アにより検察庁から厚生労働省に情報提供がされ,その結果医道審議会にかけられるのか,
それとも上記(2)イの「軽微な事件」であるとして,検察庁から厚生労働省への情報提供もされず,医道審議会にもかけられないことになるのかはわかりません。

平成16年から24年までの全処分例を見ても,時速30km以上の速度超過について、略式手続による罰金のみで行政処分を受けた例はありません。
ただ、この場合、そもそも医道審議会にかかっていないのか、それとも医道審議会にかかったが厳重注意(処分なし)で終わったのかは判断できないのです。
(医道審議会にかかっても、厳重注意で終わった事案については公表されないからです。)

他方で、時速30km以上の速度超過で略式手続きによる罰金を複数回受け、その後に交通事故や酒気帯び運転、無免許運転等で懲役刑の言い渡しを受けた場合には、略式手続きによる複数回の罰金刑もすべて医道審議会の処分原因事実に掲げられています。
しかし,これについても、上記(2)アにより検察庁から厚生労働省に情報提供がされていたのか、懲役刑の言い渡しを受けた際の刑事事件記録等から発覚したのかは判断できません。

もっとも、酒気帯び運転等については、略式手続による罰金刑のみでも医道審議会にかけられた事例が複数存在しますので、速度超過についても、上記(2)アにより検察庁から厚生労働省に情報提供がされている可能性が高い、と考えておいた方がよさそうです。

最後に、

③処分対象者からの事案報告を踏まえ,厚生労働省は,処分区分(免許取消を予定するか否か)を決定します。

についても、

>③も厳密には違います.
>処分は医道審議会が決めるわけなので,厚生労働省が決めるわけではありません.


とのコメントをいただきました。

これについては誤解があるようですが,医師法(歯科医師法も同様の規定)で,

第七条  医師が、第三条に該当するときは、厚生労働大臣はその免許を取り消す。
2  医師が第四条各号のいずれかに該当し、又は医師としての品位を損するような行為のあつたときは、厚生労働大臣は次に掲げる処分をすることができる。
 一  戒告
 二  三年以内の医業の停止
 三  免許の取消し
3  (略)
4  厚生労働大臣は、前三項に規定する処分をなすに当つては、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない

と定められていることから明らかなように,処分を行うのは厚生労働大臣であって,医道審議会ではありません。

医道審議会というのは,医師法7条4項にあるとおり,あくまで,厚生労働大臣が処分を行うにあたって意見を聴くもの(諮問機関)であって,医道審議会が処分を決定する権原があるわけではないのです。
(もっとも,厚生労働大臣は原則として医道審議会の答申どおりの処分をするでしょうから,実質的には医道審議会が処分を決めているのとほとんど変わりません。しかし,医道審議会の答申に法的拘束力があるわけではありませんので,厚生労働大臣は,医道審議会の答申と異なる処分をすることも可能です。)

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2014年2月16日 (日)

医師・歯科医師の犯罪と行政処分~医道審議会~

医師や歯科医師の方が犯罪行為によって罰金以上の刑に処せられた場合,厚生労働大臣による行政処分(戒告,3年以内の免許の停止,免許の取り消し)の対象となります。

この行政処分の具体的な手続ですが,

①医師や歯科医師の方が罰金以上の刑に処されると,その情報が法務省から厚生労働省に提供されます。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/02/h0224-1.html

②厚生労働省が処分対象者の医師・歯科医師に対し,①で情報提供を受けた事案について,事案報告書の提出を求めます。

③処分対象者からの事案報告を踏まえ,厚生労働省は,処分区分(免許取消を予定するか否か)を決定します。

④決定された処分区分に応じ,以下の手続が行われます。
・免許取消が予定されている場合:意見の聴取手続
・免許取消が予定されていない場合:弁明の聴取手続

⑤意見・弁明の聴取の結果を踏まえ,医道審議会が処分内容を審議・答申し,厚生労働大臣が行政処分(戒告,3年以内の免許の停止,免許の取り消し)を行います。

この行政処分を避けるために一番良い方法は,刑事事件の段階で弁護士に依頼し,不起訴処分を獲得することです。
ですから,医師・歯科医師の方が犯罪行為について警察から捜査され,あるいは逮捕されたような場合には,速やかに弁護士に相談することが重要です。

もし,弁護士に依頼することなく刑事手続が進み,罰金以上の刑に処されてしまった場合には,遅くとも②の事案報告の依頼が来た段階で弁護士に相談し,④の意見・弁明の聴取手続の中で自分に有利な事情を主張し,より軽い処分(あるいは,厳重注意)を求めていくのが良いでしょう。

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